エクステリアの基礎知識

番外編として「枕木」について述べます。
これほど一時期人気素材として使われ、これほど多くの害悪を流した商品も少なくないからです。
情けないことに、「枕木」に関する知識も無く、著名なガーデンデザイナーまで多用したこともありました。しかし、本当のプロは「枕木」は使いません。もし使ったとしても、厳選された特定品のみです。

では「枕木」にはどのようなものがあり、どのような特色を持っているのでしょうかのでしょうか。主なものを列記しておきます。
A:国内物の「新品枕木」・・・クレオソートが大量に流れ出、絶対に使用しないこと。
B:国内物の「中古枕木」・・・クレオソートが新品ほどでは無いが流れ出使用不可。
C:北米産「中古枕木」・・・クレオソートが流れ出、加えて非常に腐りやすいく使用不可。
D:中国産「中古枕木」・・・クレオソート&石油系防腐剤が使われており使用不可。
E:タイ等の東南アジア製「中古枕木」・・・紫檀系の硬木が使われ、防腐剤使用なし。基本的には使用OKだが、ボロボロのものが多く、使用困難。
F:オーストラリア系ジャラ材「中古枕木」・・・防腐剤が使われず、品質も比較的良い。少し値段は高いが使用可。
G:ウリン、セランガンバツ、ケンパス、等のハード系木材の「枕木」サイズ材・・・枕木に変わる素材として作られた商品で、防腐剤が使われていないにもかかわらず、腐りにくいので使用可。

おおうおそ、以上のようなものです。
つまり、殆どが使用不適切と言う事です。もちろん、見分け方が分かっているなら良いのですが、一般のお客様はもちろん、プロでも難しいのが現状です。

クレオソートと言うのは、石炭から作られた安価な防腐剤です。発がん性が強く、世界の大部分の国で住宅等では使用禁止になりました。日本でも最近使用禁止になりましたが、罰則規定は無く、ホームセンター等で販売が継続されているのが現状です。
近年はコンクリート製の擬似枕木も多く販売されています。もし枕木調のデザインにこだわるのであればこれらの採用も検討してみてはどうでしょうか。

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