今回は坪庭を紹介します。でも、お気軽に遊び心を反映させ創った物です。
「坪庭」と言えばデザインだけではなく、どこか哲学的なイメージが付きまといます。
それは当然のこと。
元々日本の庭は、中国の神仙思想の影響を受け、自然の風景をコンパクトにまとめ取り入れながらも、仙人が住む世界もその中に盛りこんでいます。
その代表的なものが「須弥山」と言った表現でしょう。「須弥山」とは元々はインドの神が住むと言われた「スメール山」を模したものです。
さらに、「枯山水」はその空想の世界を抽象的に表現したところから始まっています。もっとも、最高峰と言われる竜安寺の「枯山水」がそれほど単純な発想のものか否かは分かりませんが・・・
ただし、今回紹介する「坪庭」はそれほどたいそうなものではありません。
土地に余裕があったため、ご主人の夢を少し遊び心を込めて実現したものであるからです。
いずれにせよ、このような庭は「石」が主役の究極の天然材の庭であることに変わりはありません。また、日本人以外はこのような発想は持てない、素晴らしい庭であることも事実です。
2022/09/30
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, 石と土の魅力