エクステリアには、コンクリート、鉄・アルミ・ステンレスなどの金属、各種プラスチック、ガラス、そして、木、石、土、樹木、など様々な素材が使われます。
これらの素材の中でも、天然に近い物は独特の風合いを持っています。
そして、このシリーズでは「石」と「土」を主体に、様々な角度からその魅力に迫ってみたいと思います。
まずは、「土」の魅力を活かした「焼き物」について・・・
そして、その代表格が「淡路瓦」です。
「淡路瓦」は「三州瓦(愛知県)」と共に日本を代表する瓦です。特に、「いぶし(銀黒)瓦」に関しては、その技術の右に出るものはありません。
ただし、屋根瓦としてい使われる「いぶし瓦」は大幅に減少しています。その打開策として開発されたのがエクステリア用の「いぶし製品」です。まずは、その作品例から紹介していくことにします。
坪庭です。
しかも、「いぶし」の無彩色を最大限に活かした、シャープなモダン和風の作品です。そう、小作品ながらまさに「現代の枯山水」です。まさに淡路の職人のプライドが伝わってきます。
でも、よく考えてみるとこのような作品なら、公共スペースだけでなく、ご家庭でも取り入れることが出来るでしょう。外構・ガーデンの新設、リフォームをお考えの方は、思い切って小さな異空間をお住まいの一角に創ってみてはいかがでしょう?
なお、「いぶし」とは還元(酸素を取り除く)効果を活用した、我が国特有の焼き物技術です。つまり、焼成の段階で、酸素の供給量を減らすと、焼き物に炭素の微粒子が残り、あの特有の「銀黒」の肌を作り出すわけです。
最近、和風・洋風にかかわらずモダンタイプのシャープなデザインが急増しています。
「いぶし」の焼き物製品は、まさに究極のモダン演出者ともいえます。だからこそ、自然の風景を抽象的に切り取った「枯山水」の新しい表現にも繋がるのです。