エクステリアの基礎知識

スッキリ系のシンボルツリーを紹介中です。今回は、前記条件に加え、花~収穫まで楽しめる超お得な樹木をご紹介。植木好きの方ならもうお気づきかも知れませんがジューンベリーです。

ジューンベリー(アメリカザイフリボク)は、バラ目、バラ科、ザイフリボク属、の樹木で種名ジューンベリー。落葉小高木です。ただし、この呼び名は6月に実をつけるための、あくまでも通称です。学名は「Amelanchier(ザイフリボク属) canadensis」(英語名も同じ)。和名はアメリカザイフリボクですが、やはりジューンベリーの方がしっくりきます。

ザイフリボク属は、温帯地区に20種弱程度が分布しているとのこと。ただし、アジアに2種、ヨーロッパに1種自生しているだけ。日本でも本州西部、四国、九州にザイフリボク(采振り木)が自生していますが、大半が北米大陸に分布し、やはり本場はアメリカ、カナダと言うことでしょう。ジューンベリーの特色としては、葉が細かくスッキリとした樹形、4月頃白い花を(葉が出る前に)群開させ美しい、6月に赤~黒紫色の実を着け食用になる、最大8m程度の小高木で育てやすい、紅葉も楽しむことも出来る・・・と言った特性を上げることが出来ます。要するに、シンボルツリー他の庭木に適しており、人気が高いということ。また、ベリー類(食べられる小さな実がなる樹木の総称で、植物分類とは無関係)、果樹類は雌雄異株であったり、雌雄同株であっても2本以上無いと結実しない樹木も珍しくありません。しかし、ジューンベリーは1本でもOKという利便性も持っています。

ジューンベリーは小鳥の大好物でもあります。従って、収穫するタイミングを逃すと、鳥たちに先を越されます。ただし、早すぎても美味しくないことは当然。でも、むしろ小鳥達がやってくることを楽しむべきでしょう。巣箱やバードバスを用意し、小鳥を呼び寄せてはいかがでしょうか。勿論、生き物がやって来ると言うことは多少の糞害も。従って、ジューンベリーを嫌う人も多少いますが、ガーデンは自然との接点でもあり、ぜひ、超お得な樹木を有効に使って欲しいもの。

なお、ジューンベリーには、カナディアン・サービスベリー、カラント・ツリー、シャッドブッシュ、シャッドブッシュ・サービスベリー、シャッドブロウ、シュガープラム、など多くの名前があります。それだけ、北米大陸では親しみのある樹木と言うこと。しかも、サービスと言った称号がつくなど、アメリカ・カナダの人達も、かなり得感を持っているようです。

花・紅葉・果実を簡単に楽しめる果樹、ジューンベリー。
お子様のいるご家庭に1本いかがですか???

2022/09/30
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