エクステリアの基礎知識

樹形が変化に富み、人気が高いシンボルツリー「アカシア・ミモザ」について説明します。

わざわざ「アカシア・ミモザ」と書いたのには訳があります。「ミモザ」とは本来、「オジギソウ(ネムノキ科、オジギソウ属、学名:Mimosa)」を指す言葉であるからです。「ミモザ」の原語はラテン語の「mimosu(ミモス)」からきており、これはギリシアのパントマイムのような劇のことです。そして、「オジギソウ」は触れると葉を閉じ、この動きが「Mimosu」に似ていることから、変遷を経て「ミモザ」と呼ばれるようになりました。

でも、同じマメの仲間ではありますが、「アカシア・ミモザ」はまったく別の植物です。

「アカシア・ミモザ」は、マメ目、ネムノキ科、アカシア属の常緑高木です。フランスから輸入された「フサアカシア」の切花を「minosa」と呼んだこと、花の形が似ていることなどから、誤用されるようになったようです。

しかし、名前の是非はともかく、私たちがシンボルツリーとして使っているのは「アカシア・ミモザ」です。もう少し詳しく言うと、アカシア属の中の、「フサアカシア」又は「ギンヨウアカシア」です。但し、両者は似ているものの、「ギンヨウアカシア」の方が葉が細かく、この植物が庭木の圧倒的多数を占めています。

アカシア属の植物は、南半球が原産で、オーストラリアなどを中心に1,200種以上が自生するといわれています。この中の「ギンヨウアカシア」は葉が特に繊細で形も際立っています。早春に咲く黄色い小花の群開も見事で、個性的シンボルツリーとして高い人気を保っています。

ただ、成長が早く樹形が乱れやすいので、思い切った剪定を定期的に行ってください。

2022/09/26
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