今回からは、常緑樹のシンボルツリーを10種紹介します。まずは「シマトネリコ」から。
「シマトネリコ」はモクセイ科、トネリコ属の半常緑高木です。半常緑という名称が付けられているのは、長野や東北などの寒冷地では落葉するからです。
実は、トネリコ属の大半の植物は落葉樹です。しかし、「シマトネリコ」は亜熱帯に自生する樹木で、冬でも葉を落としません。また、昔は寒い地域では育たないといわれてました。しかし、人気が高まり普及するに従って、耐寒性も高まり、落葉樹の扱いにはなりますが、寒冷地でも多く植えられるようになり、立派に育っています。
「シマトネリコ」は現在人気NO1のシンボルツリーです。理由は、常緑樹なのに樹形がスッキリしている(トネリコ属の特性)、育てやすい(暑さに強く、半日陰でもOK)、価格が安い、などの特性を持っているからです。
ただし、成長が早くやや枝が伸びすぎる傾向にあります。従って、思い切った剪定が必要です。多少刈り込みすぎても、復活が早いので心配要りません。
「シマトネリコ」の葉は、細長く常緑樹には珍しい柔らかさを持っています。形はトネリコと良く似ていますが、よりつやがあります。花は、白く小さく6月の下旬に咲きます。トネリコやアオダモと良く似ており、樹形、葉の形などと同様で、花を見ると親戚であることがよく分かります。
もし、「シマトネリコ」にシンボルツリーとしての難点があるとすれば、あまりにも普及しすぎたということでしょうか・・・
2022/09/26
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