ここで最も大切なことは、メーカーがパンフレットで示すイメージと、現実の「多目的デッキ」に求められるものとに大きなギャップがあるということ。もう少し分かりやすく言うと、メーカー資料等のイメージは、殆どがくつろぎの空間。つまり、屋外リビングと言った感覚です。しかし、実際にお客様が求めているのはより活動的な「デッキ」スペースです。
以前に、「多目的デッキ」の主な使用方法を提示しました。ペットを飼う、お子様の遊び場、趣味、ダイニング的、リビング的、と言ったものです。そして、リビング的空間として「デッキ」を使う場合以外、メーカーがイメージするような「デッキ」はあまり役に立ちません。しかも、リビング的スペースと言っても、物干し場、布団干し場などとしても使います。となれば、くつろぎイメージだけの「デッキ」など、殆ど存在意義がないと言うことになります。
ただ、使用目的別にプランの基準を提示しても、目的は殆どが単一ではありません。また、時と共に変化します。従って、「多目的デッキ」を作る基本ポイントを全て提示しておきます。これを参考に、貴方の目的に必要な部分だけをピックアップし、デッキプランに加えてください。
「多目的デッキ」に求められる機能。①:作業が可能な広さがある ②:水を使って掃除が出来る ③:機能的な水廻り設備 ④:必要な電気設備 ⑤:腰高、あるいは座って作業が出来る設備 ⑥:適度な屋根、建具等 ⑥:目隠し機能・・・等、です。しかも、これらの中で最低限必要な機能が、お洒落にまとまり、予算内で揃うようにしなければなりません。
①:に関しては、既に述べたとおり最も重要な条件です。狭いと「多目的デッキ」にはなりません。しかし、殆どの「デッキ」が狭すぎると言う現実から眼をそらさないで下さい。ではどれだけの広さが必要か? 使用目的により異なり、答えを出すことは不可能です。しかし、筆者の経験からすると、「多目的デッキ」の場合い最低でも間口4,500㎜(3間)×出幅2,700㎜(1.5間)以上の広さが必要です。特に、出幅が狭すぎて使い勝手が悪いと言う意見を良く耳にします。
このサイズだけを見て、実際に掃き出し窓の前などで地面に印を付けると、広すぎると言う印象を持つ方も多いようです。しかし、引越し前の何も入っていない部屋が広く感じるのと同じで、実際に使って見ると以外に狭いもの。プラン段階で、今と将来に必要な設置物をデッキ図面に書きも込み検証してみてください。きっと、この点をご理解願えると思います。
目隠し付きのウッドデッキ施工事例はこちらをご覧ください。
ウッドデッキをどう使うか、それには何が必要か・・・。