「ツワブキ(石蕗)」は、キク科、ツワブキ属の常緑多年草です。福島県以西の日本、朝鮮半島、台湾などに広く分布しており、特に日陰や海岸部に多く見られます。このため、日当たりの悪いところでも良く育ち、塩害にも強いと言う特色を持っています。暑さ、寒さにも強く、剛健で育てやすい植物でもあります。
「ツワブキ」は元は「艶葉蕗(つやはぶき)」と書きました。その名が示すとおり、葉に艶があり厚みもあるのが特色です。形は丸く、一般の「フキ」と良く似ています。ただし、地上部に枝を出し、高さは50㎝程度まで育ちます。また、葉柄が長いため、地面を覆うように広がります。
花は黄色で、秋に咲きます。葉の間から茎を伸ばし、頂部に付きよく目立つのが特色。それだけに、派手さはありませんが、楽しみの1つにもなります。また、花を見るとキク科の植物であることが良く分かります。
「ツワブキ」は日本人好みの植物です。従って、グランドカバーだけではなく、盆栽や和風の観葉植物として栽培されてきました。このため、多くの園芸種が生まれ、一見「ツワブキ」とは思えないような葉変わり種も多くあります。ただ、グランドカバーに使う場合は、極端な葉変わり種は少なく、元種に近いものが主体です。ただし、葉が売り物のプランツであるだけに、斑入りが最近多様されています。
なお、一般の「フキ」は、キク科、フキ属の植物で、宿根草。茎は地下にあり地上部は葉と柄のみ。花は春にフキノトウという専用茎を出して咲く・・・など、大きな違いを持っています。
2022/09/30
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, 宿根草・多年草編