エクステリアの基礎知識

「シャラ」「ヒメシャラ」は共にツバキ目、ツバキ科、ナツツバキ属の植物です。つまり、ツバキの仲間なのですが、ナツツバキ属は落葉します。共に、樹高は10m以上になる高木で、樹形がすっきりとしており、シンボルツリーとして高い人気があります。

落葉樹ではありますが、比較的暖かい関東以西に多く自生し、庭木にする場合も極端な寒冷地は避けるべきでしょう。

樹皮はツルツルしており、全体に女性的な優しい雰囲気があります。また、ツバキの仲間なので、花も美しく、その名が示すすように一般のツバキやサザンカと異なり、冬~春ではなく、6月~8月に開花します。花の色は白で、「シャラ」は5㎝程度、「ヒメシャラ」はそれよりも小ぶりです。

「シャラ」と「ヒメシャラ」の違いは、花の大きさもありますが、「ヒメシャラ」の方が樹皮に赤味があり、さらにツルツル感が強くなります。

「シャラ」は別名を「ナツツバキ」とも言います。むしろ、属名からしてもそのほうが学問的には正しいのかもしれませんが、最近の園芸の世界では「シャラ」のほうが通りがよいようです。

また、「シャラ」の名は、インド仏教の有名な修行の場であった、祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)に植えられていた有名な木「沙羅双樹(さらそうじゅ)」に由来します。ただ、実際の「沙羅双樹」はフトモモ科の樹木で、まったく別種です。

2022/09/28
カテゴリー

コメントは受け付けていません。