5つ目の常緑樹のシンボルツリーには「オリーブ」を取り上げます。
「オリーブ」は、モクセイ科、オリーブ属の常緑高木です。ただし、高木と言ってもまっすぐ上に伸びるのではなく、かなり横にも広がります。いずれにしてもかなりの大木になります。原産地は地中海周辺といわれています。
「オリーブ」は他のシンボルツリーとは、少し異なる点があることも忘れないで下さい。それは、欧米を中心に、主力農産物として育て上げられてきた樹木であるということです。
日本でもかなり早く導入され、1910年頃には、香川県の小豆島で栽培に成功し、現在も同島の名物になっていることは周知の通りです。
古くからの栽培木(農産物)であるため、「オリーブ」の最大の特色は、改良種が極端に多いということです。日本に入ってきている物だけでも、数10種以上あるでしょう。
作物として「オリーブ」を栽培する場合は、多くの品種から求める実がなる物を選びます。ただし、シンボルツリーなどの庭木に使う場合は、入手ルートが異なるため、殆ど品種が特定できません。この点を前提としてご購入下さい。
また、自家受粉する品種が少なく、2本以上ないと実が付きにくい。従って、収穫も楽しみとする場合は、複数の木を植えることをお勧めします(ただし、1本で実をつける種類もあるのであしからず・・・)。
外見上の特色は、細く小さな葉と柔らかな感覚の樹形にあります。ただ、成長が早く、枝も良く伸びるため、庭木として植える場合は、思い切った剪定が必要になります。
「オリーブ」の実は絞って油をとる、ピクルスにする、その他多くの料理に使われることは既にご存知の通り。シンボルツリーから採取した実で、料理の腕を振るうのも、楽しみの1つとなるでしょう
2022/09/28
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, 樹木のお話