エクステリアの基礎知識

「門周り」は住まいの顔とも言われています。それだけに、デザインへのこだわりが必要です。その一方で、多くの機能がそこに集約されていることを忘れてはなりません。「門周り」の機能が損なわれると生活に支障をきたすからです。では、主な機能とは? ①:郵便物、新聞、回覧板、他の受け取り場所 ②:照明 ③:氏名・住所等の表示 ④:目隠し ⑤:防犯 ⑥:居住者への訪問連絡・・・などです。

勿論、これらの機能を果たすために、「門周り」には様々な商品がセットされています。ポスト(正しくは郵便受け)、門灯、ネームプレート、門柱(塀)本体、+αのスクリーン等、インターホン(子機)、などです。しかし、ただセットされていれば良いというものでは有りません。

例えば、①:のポストですが、基本品質(水漏れ等)、サイズ、タイプ(前入れ・前出し、前入れ・後ろ出し、他)、設置位置、などのチェックポイントがあり、お客様の生活条件に合った商品の選択と、どの位置に取り付けるかが重要になります。特にオープン外構の場合、ポストは玄関に近いところ、逆にインターホンは遠いところに設置すると便利です。この点も覚えておいてください。従って、2箇所の門柱等を用意し、ポストとインターホンを別々に取り付けることも珍しくありません。

④⑤:の目隠し・防犯に関しても、どの程度の門柱、周辺の塀にすべきか、門扉をつけるべきか否か、門柱・塀以外に目隠し用のスクリーンを設置する必要があるか否か、と言ったチェックが必要です。

また、基本項目には入っていませんが、狭い敷地の場合い、「カースペース」が隣接している場合いなどは、門柱の裏側に水栓設備を埋め込んでおくと非常に便利であり、お客様から大感謝と言った例も珍しくありません。

生活パターンにより、どのような「門周り」をどのような位置に設置するか異なります。ただ、20年以上前では、クローズスタイルの「フロントガーデン」が多かった上、パターンが固定していました。このため、敷地と道路の境界位置、つまり玄関から遠いところに「門周り」を作ることが主流でした。

しかし、近年では、オープンスタイルが増えた、クローズスタイルであってもプラン作成ポイントが変化した、などの理由で、セットバックし玄関に比較的近い位置に「門周り」を作ることが多くなりました。そして、このような変化により、デザイン・機能ともよりすぐれた「門周り」が多数見られるようになりました。

門柱に水栓を取り付けるプラン例

インターホンは敷地外側に、ポストは玄関そばに。

宅配ボックスを取り付けた門周り

2022/09/24

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