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2024/09/27

「現代住宅植栽考」 第13回

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一歩上行くアプローチグリーン①!

新築外構(フロントガーデン)のグリーンについて検証中。

この項からは、アプローチの植栽の使い方について述べます。

ただし、アプローチ自体の基本コンセプトが激変し、それに伴い植物の使い方も大きく変わりました。従って、その変化を良く理解できていない外構も珍しくありません。これを機会に、最先端のアプローチ&グリーンを!

ではなぜアプローチのコンセプトが激変したのでしょうか。最大の理由は生活習慣の変化にあります。

そして変化をさらに推し進めたのが高齢化社会。

そもそもアプローチとは人が通る(≒歩く)場所。にもかかわらず、外部から目立つ場所であることが多いため、一昔前まではデザインが優先されました。

便宜上、一昔前のアプローチを「昭和のアプローチ」

現代のアプローチを「平成のアプローチ」と名付け、具体的にその違いを確認しておきます。

<出来るだけ細く長く。カーブも多くして遠近感を出す>

・・・もう少し具体的に言うと、露地(茶庭)のようなアプローチが好まれました。

例えば、和風の場合幅60㎝程度の曲がった通路を出来るだけ長く作る。その間にカーブも多くし、曲がった部分に樹木を植え視線をさえぎることで遠近感を出す。門廻りと玄関を一直線に結ぶことは可能な限り避ける。等々。この考え方は、和風外構だけでは無く、洋風外構に対しても同じでした。

・・・具体的には、門廻り~玄関までの距離は短めにする。幅もできるだけ広く。階段もステップの奥行きは広めで蹴上は低め。その中でデザイン性を考える(場合によっては、バリアフリー的発想も)。そして、この考え方が和洋を問わず、アプローチの基本となりました。

では、上記を元にアプローチの植栽に関する変化について。

特に、高木に関しては、使える場所が限られてきます

(狭い場合はアプローチ周辺・広い場合は周辺とアプローチ内の緩衝<花壇、他>空間、等)。

ただし、グリーンスペースが不足しやすい「平成のアプローチ」であればこそ、植栽の使い方がデザイン・センス面でより大きく影響します。だからこそ、限られた条件の中でどうグリーンを使うかが極めて重要なプランポイントとなります。

一口アドバイス。

(みずき りょう)

 「昭和のアプローチ」の原点とも言える露地(写真は外露地)の長く細いアプローチ

20年ほど前までは、アプローチを長くし、植栽・カーブ等で遠近感を強調するのが良いとされた。

「平成のアプローチ」は機能重視で、広く短い方が良いとされる。この作品は門廻りをセットバックする事で、ガレージから玄関までの距離を短くしている。しかも、デザイン・機能的な工夫、それにさりげないグリーンも・・・

2024/09/27
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