エクステリアの基礎知識

「SPF材」について・・・。
「SPF」とは以下の、3種の主に北米針葉樹材の略称です。
*S・・・スプルース(栂)
*P・・・パイン(松)
*F・・・ファー(樅)
そう、「SPF材」とは3種の混合材で、いずれも人口乾燥させたものです。もちろん、3種とも特性が似ており、混合使用には何の問題もありません。

実は、この「SPF材」とは、本来屋外で使用する木材ではありません。風雨に弱く腐りやすいからです。従って、プロは基本的に使用しません。
このように書くと、立腹される方もいるかと思いますが、それでも捨てがたい魅力があり、あえて取り上げました。

捨てがたい魅力とは、「安さ」「サイズの豊富さ」「手に入りやすい」の3つです。
1番目の「安さ」ですが、一部のコンクリート製品を除けば、まずこれ以上安い材料はありません。
2番目の「サイズの豊富さ」ですが、「SPF材」とは2×4(ツーバイフォー)工法住宅のための木材で、他にも極めて使い勝手の良いサイズが揃っています。2×4工法と、同材については、次回詳しく説明します。
3番目の「手に入りやすい」事については、世界中で最も多く使われている木材で、従って、どのホームセンターでも、豊富に在庫しており、手軽に買えるからです。

つまり、「SPF材」は、プロ用ではなく、DIY好きの貴方に適したエクステリア用木材と言う事です。ただし、 塗装等のメンテナンスと、腐ったらおっくうがらず手軽にその部分だけを取り替える・・・と言う意識をお忘れなく。
欠陥はあるが捨てがたいその魅力を、お分かりいただけたでしょうか。
「SPF材」は、2×4(ツーバイフォー)工法住宅用で、世界で最も良く使われている木材です。
サイズは「インチ(1インチ:19mm)」が基準になっています。つまり、2×4とは2インチ×4インチのことで、太さが38mm×76mmということになります。

実は、2×4工法は、日本語では「枠組み壁工法」と言い、柱工法と壁工法の中間的工法で、日本の在来工法(軸組工法)とはまったく異なります。

「SPF材」の長さは各種ありますが、2×4工法住宅の場合は、殆どがこのサイズの太さの木材を組み合わせ造り、日本の在来工法のように、柱、梁、桁、その他・・・といった具合に、多種の木材を使用しません。それだけに、材料選定が簡単で、合理的な工法と言えるでしょう。

ただし、例えばデッキを造る時、その床面に並べるデッキ板は、2×4サイズでは少し細すぎ貧弱に感じると言う人もいます。しかし、この点も心配は要りません。どうしても他のサイズの木材が欲しい場合は、2×6(38mm×114mm)、2×8(38mm×152mm)と言ったサイズもあるからです。

出来るだけ、2×4材の組み合わせで、エクステリア商品を作り、どうしても別のサイズが必要な場合だけ他を探すと言うのも、また2×4材の楽しみです。DIYに興味をお持ちの方は、ぜひこの木材を使い、安くて素敵なエクステリアスペースを創って見てください。

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