エクステリアの基礎知識

今回の「外構」の確認ポイントは、5:「趣味」と「こだわり」について。
一見プランと関係が無いように思われますが、冷静に考えれば大切なポイントであることは、言うまでもありません。
ご主人、奥様、その他ご家族の方の「趣味」を無視して「外構」を造ってしまったらどうでしょう。非常に使い勝手の悪い、面白味の無いスペースとなってしまうことは、日を見るより明らか。

例えば、ガーデニング好きの方に、植木や草花が殆ど無い「外構プラン」を提出すれば、それだけでお客様は不機嫌になってしまうことでしょう。
また、例え緑がたくさんあっても、ほぼ完成した形で、自分たちでガーデニングを楽しんでもらうための工夫がされていなくても、満足をお届けすることは出来ません。

しかし、残念なことに、お客様の趣味をきちんと確認し、それを活かせる的確な提案が出来ていないことのほうが多いくらいです。
デザインやレイアウトばかりにとらわれ、趣味を活かしていただく方法を考えるまでには、至らないことが良くあるからです。

このようなミスをなくすためにも、的確な「プランニングシート」(聞き取り用のレベルの高い資料)が大きな力を発揮します。
お客様の「こだわり」についても同じです。
このような項目になると、殆ど未確認のままプランが作成されています。しかし、人にはそれぞれ「こだわり」があります。たとえ、それが小さなものであったとしても、無視されていてはどのように機能・デザインが優れていても、無味乾燥な「外構」になってしまいます。もちろん、そこに満足感を求めることなど出来ません。

それでは、これまでよく出合った「こだわり」には、どのようなものがあったでしょうか。
ヒントにしていただくため、列記しておきましょう。

①記念樹として残したい木、選びたい木がある。
②以前から使っていたもので、再使用したいものがある。
③以前から知っている商品で、ぜひ使ってみたいものがある。
例・・・ポスト、ネームプレート・サイン、照明器具、立水栓、テーブル・チェア、レンガ、コンテナ・植木鉢、アーチ・ゲート、ガーデングッズ、等。
④子供の記念となる「手形」「足型」を残す。
⑤家族の作成した作品を、どこかで使用する。
⑥屋外での「収納スペース」がほしい。
⑦機能的ですっきりした物干しスペースがほしい。
⑧ペットを遊ばせるスペースがほしい。


おおよそ、以上のようなものです。
言うまでも無く、このようなご要望が充分に盛り込まれることが、「外構」創りの極めて重要なポイントとなります。

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