エクステリアの基礎知識

「シャッター&折れ戸」タイプの「カーゲート」の最大の特徴は、クローズスタイルのフロントガーデンで、かなりの高額物件用の商品であると言うことです。1台用でもW3.5m×H2.0m以上、2台用の場合はW5.5m×H2.0m以上の重厚な枠(柱、梁)があり、その中が開閉するようになっているからです。商品自体が大掛かりで、当然高額となります。

勿論、「カーゲート」が重厚であれば、周辺の門扉、門柱、塀、その他の設置物も重厚にならざるを得ません。例えば、門扉だけをとっても、高さ1.6m以上、場合によっては同1.8m以上と言った大型商品が必要になります。ただ、デザイン(クローズスタイル用)性、機能性共に優れており、設置する価値は充分にあります。

シャッタータイプの場合はゲートを上下させ、梁の部分に巻き上げ収納します。このため高さが多少高くなります。折れ戸タイプの場合は横に引き分けるため、幅がやや広くなります。ただ、両者の特性に大きな差はなく、どちらを選ぶかはお客様に好みによると言っても良いでしょう。また、大型商品で電動比率も高くなります。電動による故障率は構造上シャッタータイプの方が低いかもしれません(ただし、正確なデータはありません)。

ただ、「シャッター&折れ戸タイプ」のゲートは、意外に現場対応力の少ない商品です。少なくとも設置部分に関しては、左右・奥行き共に傾斜が無いことが前提となるからです。従って、前面道路が傾斜しているような敷地については、設計時点で特に注意が必要になります(高額物件の場合い、GL段差が大きい傾斜地であることが多いため)。

一方、「ポール+チェーン」は最もお手軽タイプの「カーゲート」です。従って、「カースペース」の奥行きが狭く他のゲートが付かない、オープンタイプだが通行人等の侵入だけは防ぎたい、と言った場合には好都合ですが、あくまでも感覚的な仕切りであることは言うまでもありません。ただ、意外にお洒落で、「仕切りがあるだけで安心感が違う」と言った声もよく聞かれます。従って、ノンゲートとの差は思いのほか大きいのかも知れません。

この他、「ポール&チェーン」同様、感覚的なものが主ですが、バーだけが信号機にように上下したり、左右に動くような特殊なゲートもあります。また、「カースペース」用商品としては、安全用のミラー、センサー付き照明、車止め、溝蓋、段差解消用ステップ(三角コーナー)などの小物が果たす役割も意外に重要。プラン作成時のチェックをお忘れなく!

シャッターゲート

折戸式カーゲート

ポール

2022/09/24

コメントは受け付けていません。