エクステリアの基礎知識

今回は、「カースペース」の土間で「レンガ敷き」にスポットをあてます。
「レンガ」は、土間の舗装材、塀の材料などとして、非常に人気の高い材料です。お客様の中には、わざわざアンティーク感覚の商品を探してきて、同じものを指定される場合も珍しくありません。
しかし、その特性を有効に活かせていないケースが多いことも、残念ながら事実です。

前回紹介した「ILB」などと比べると、「レンガ」は高級品に属します。そして、その最大の特性は、焼き物特有のざっくりとした感覚にあります。
従って、少し経費はかかっても、自然と溶け込みやすいその風合いを、活かすために使用するわけで、単純に敷き詰めても、その長所は引き出せません。綺麗過ぎる物より、ざっくりとした自然調で温かみのある物が良いでしょう。ただし、そのような感覚の「レンガ」は、敷き込み方自体にも工夫を加える必要があります。少なくとも、全体に均一に敷き込むことは避けるべきです。
目地幅を広く取る、中心部(タイヤの乗らない部分)に土を残しグランドカバーを植える、両サイド・後部も同じような処理をする・・・などがポイントとなります。

また、「カースペース」に「レンガ」を敷き込んだ場合は、周辺とのコーディネートにも気を使う必要があります。
魅力的ですが、個性の強い舗装ですので、できれば門柱や塀にも同系統の材料を使うべきでしょう。

いずれにしても、綺麗に纏めるのではなく、自然で温かみのある感覚をより引き出すことが、「レンガ」を活かす最大のポイントです。
苔が生えたり、汚れたりして出る経年変化を楽しむという気持ちも大切です。そして、樹木・草花とのコラボレーションを考え、時間がたつほど味わいの出る、エクステリアスペースを創り出してください。



アンティークレンガと植栽・洗い出し仕上を組み合わせた駐車スペース

2022/09/23
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