エクステリアの基礎知識

「カースペース」のサイズは大型化しており、古い観念(1台用=3m×3m2台用=5m×5m)でスペース取りを行うと大失敗と言ったケースも珍しくありません。前項の説明でこの点についてはご理解願えたと思いますが、実際のプランを作成する時はさらに使用目的を考慮しなければなりません。

しかも、「カースペース」と言っても多用途化が進み、より形状が複雑化する傾向にあります。同時に、過去には無駄と言われた、1.5台用程度、2.5台用程度などの中途半端な大きさの方が使い勝手が良い場合も増えています。「カースペースプラン」自体、より柔軟な発想が求められるようになったと言うことです。勿論、あえて変形タイプを選ぶこともあります。

しかし、話をあまり複雑化しても意味が有りません。そこで、必要な「カースペース」のチェックポイントを列記しておきます。お客様の立場に立てば、そのチェックポイントに対するご要望を、レベルに高いエクステリア専門ショップに明確に伝えることが、最良の対処方法となります。

「カースペースのチェックポイント」・・・A:車の保有台数・車種 B:各車両の駐車時間の長さ C:関連駐車(輪)物(バイク、自転車、シニアカー、等) D:駐車以外の使用目的(物干しスペース、ガーデニングスペース、お子様の遊び場、ペットスペース、他) E:特記事項(お客様固有の事情、使い方)・・・以上です。

A:が最も重要なチェックポイントであることは言うまでもありません。しかし、A:の打ち合わせを忘れることは殆ど無いでしょう。むしろ、B~E:のチェックが漏れないように注意してください。

駐車時間の長さは土間処理方法と深く関連します。バイク、自転車、シニアカーなどは車と同様、階段を上ることは困難です。当然「カースペース」と同じ高さの空間に収納すべきです。同時に、車以上に屋根を必要とします。「カースペース」と言っても駐車以外の用途が求められることも珍しくありません。特に駐車時間の短い「カースペース」は重要な生活空間でもあります。一般的には思いつかない使用方法もあります。例えば、年に何度かだけ同居家族以外の車が止まる空間など。

これらのチェックにより、ようやく「カースペース」の最適サイズ・形状が決まります。そして、次の課題である仕様決めのヒントにも繋がります。どのような土間にしたい、どのようなカーポートやゲートを設置したい、と言ったご要望を聞くことも大切です。でも、チェックポイントを的確把握できれば、ご予算面も含めた、よりお客様にピッタリのご提案が可能となります。

駐輪スペース・自転車の出し入れの頻度等も考慮に入れたゾーニング。新築時これを間違うとリフォーム工事等が必要になることも。

2022/09/24

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