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2024/09/23

「現代住宅植栽考」 第12回

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塀・フェンス廻りのグリーン②!

塀・フェンス廻りのグリーンについて検証中。

ここで重要な事は、門廻りと同様に、塀・フェンス廻りにもグリーンを使う空間を確保すると言う事。

それにより、潤いが増しぐっとお洒落に! さらに、時間の経過とともにイメージアップ! 

逆に、全く緑の無い塀・フェンス廻りは無味乾燥で味気ないものとなるばかりか、時間が経つに従い、汚れ・劣化が目立つようになります。ただし、門廻りと同様、塀・フェンス廻りのグリーンは独立して考えるのではなく、塀・フェンスとセットで考える事。特に、最も目立つメインの道路側、目隠し度の高い塀・フェンスについては、植栽をどう取り入れるかが、構成上の差う重要ポイントとなります。

1:塀・フェンスを少しセットバックし、その前にグリーンスペースを設ける

・・・敷地に余裕のある場合は当然ですが、狭くてもわずか幅5㎝程度ずらして、その前にグランドカバーを植えるだけでも、雰囲気が大きく変わります。

2:塀・フェンスにスリットを入れるような形で分断する

・・・例えば10mの塀を造る場合でも、3m+50㎝の空間+3m塀+50㎝の空間+3m塀と言った具合に3分割すると言う事。勿論、50㎝の空間部に植栽を施す(ここに角柱を立てると言ったプランも多い)。

3:2のように塀を分断しかつ前後にずらす

・・・スリット植栽効果に加え、塀を前後のずらす事でより立体感が生まれる。

これをヒントに、様々な工夫を加えれば、クローズ外構で気になる重苦しさを排除できるだけでは無く、おしゃれ感が大きく変わります。門廻りに関しては、外構のメインであるため、デザイン・構成に神経を使うため、ハイセンスな外構が増えました。しかし、その延長上の塀・フェンスとなると、プランが雑になり、没個性的で面白みのない作品も少なくありません。

だからこそ、植栽を取り入れる事が重要。植栽自体の魅力が加わることに加え、どの部分に植物を植えるかを考える事で、塀・フェンスプラン自体もレベルアップするからです。

なお、塀・フェンス廻りの樹木・グランドカバーは門廻りに準じて考えればOK。

しいて言えば、余程スペースに余裕が無い限り、高木を使う頻度が低くなる程度の差と考えて良いでしょう。

一口アドバイス。

(みずき りょう)

塀をセットバックし花壇を作る

セットバック:狭ければより小さなセットバックでも!

塀をスリット状に分断:植物が育てばより効果アップ

塀の分断+前後にずらす:立体感が増しより効果的

2024/09/23
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